タウリンリサーチ
Online ISSN : 2434-0650
Print ISSN : 2189-6232
運動誘発性疲労マーカーとしての唾液中タウリンの可能性
羅 成圭前田 清司 川中 健太郎今井 智子宮川 俊平
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ジャーナル オープンアクセス

2017 年 3 巻 1 号 p. 6-8

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抄録
一過性に持久性運動をおこなうことによって、血 液中のタウリン濃度が増加するということが報告さ れている 1,2。そこで我々は、運動誘発性疲労時にも 体液中のタウリン濃度が増加している可能性がある と考え、唾液中のタウリン濃度の変化が運動誘発性 疲労のマーカーとなる可能性を検証した。我々はま ず、疲労したアスリートの唾液をメタボロミクスに て網羅的に解析し、いくつかの代謝産物とともに唾 液中タウリンが増加していることを見出した。また、 既存の運動誘発性疲労マーカーとして知られている 唾液中分泌型免疫グロブリン A(sIgA)の変化と比 較検討したところ、唾液中sIgAが低下するときに唾 液中タウリン濃度が有意に増加することを確認した。 これらの結果は、唾液中タウリンが新規運動誘発性 疲労マーカーとなる可能性を示すものであると考え られる。
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© 2017 国際タウリン研究会

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