抄録
糖は運動の主エネルギー源だが、貯蔵糖であるグリコーゲンの体内総量は500g程度と多くはない。グリコーゲンが減ると単に主エネルギー源の低下という以上に、筋収縮を阻害することから、長時間運動の有力な疲労の原因となる。我々はタウリンの長時間運動の抗疲労効果についてマウスを用いて検討してきた。その結果タウリン摂取マウスは長時間運動後の自由運動量が高く、筋グリコーゲンの再合成が高まっていることがわかった。そのメカニズムとして、グルコース取り込みの促進や糖分解と利用の抑制によっていることが示された。そこで長時間運動後の回復をタウリンが促進することが考えられる。