東京未来大学研究紀要
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Print ISSN : 1882-5273
研究ノート
保育者養成校に通う学生の「地域」とのかかわりの実態
―保育者養成における地域型保育教材の活用に関する基礎的研究として―
及川 留美岩崎 淳子春日 保人粕谷 宣正金 玟志
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2019 年 13 巻 p. 151-156

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抄録

 平成29年度に告示された幼稚園教育要領および保育所保育指針の領域「環境」の内容には「日常生活の中で、わが国や地域社会における様々な文化や伝統に親しむ。」という項が書き加えられた。そこで卒業後すぐに保育者となり、子どもの保育を担わなければならない保育者養成校に通う学生が、現在までに「地域」とどのようなかかわりをもってきたかアンケート調査を実施した。

 アンケート調査の結果、現代の若者が地元志向であり保育者養成校を卒業した後も地元の保育者となるということが推察された。また学生たちの幼少期からの成長過程において地域特有の文化や伝統に触れる機会があるかないかは、その地域に地域組織が現在も存在するか否かに影響される。そのため現代においてはそのような機会が乏しくなってきていると考えられた。

 地域に根付いた豊かな経験を保障する保育を構想することができる保育者を育てるため、保育者養成プログラムを考えることが保育者養成校の課題であるといえる。

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