現在、中学校の段階で習得すべき語彙・文法が欠如していることにより、リメディアル教育を必要とする大学生が多数見受けられる。本研究では、早期英語教育で広く使用されている『Let’s Go』4th Edition デジタル版を機能、内容、語彙の観点から分析し、リメディアルが必要な大学生に資する教材と成り得るかを検証した。機能については、全セクションで音声が提供されており、大学生が音を聞き文字を見ながら自主学習を進めることができることが分かった。内容については、早期英語教育教材ではあるが、大人向け教材と同様の汎用性が高いテーマを扱っており、大学生の興味関心にも即した教材と考えられる。また、中学校学習指導要領に規定されている文法事項をほとんど網羅しているのに加え、1000語・2000語レベルの頻出語彙が収録され、大学生が中学校既習事項を無理なく学び直せるよう構成されていた。以上より、本教材はリメディアルが必要な学生の英語力向上に資すると考えられる。