本研究は、日本人の食生活の乱れが極端に増加すると言われている大学学士課程における食提供サービスに焦点を当て、制度改革実験および設計という観点からある大学における事例研究と質問紙調査を手がかりにして、食生活における学生サービスの制度改革でどの程度のインパクトが得られるかを解析し、今後の大学における食育システムの確立と食生活の健全化を如何に図るべきかを考察したものである。質問紙調査結果から、以下のようなことが明らかになった。制度改革によって、得られたインパクトは、1)寮生を中心に朝食喫食率が上昇したこと、2)寮生の朝食の時間が整い間食率が減少したこと、3)寮生の朝食の品数は他の居住形態に比べて多く、栄養バランスがとれていることである。今後は、さらなる制度改革実験を行い、経済的側面と合理的選択行為に関する分析も加味し、昼食および夕食の欠食率の減少や食事の内容の改善を目指したい。