2007 年 23 巻 3 号 p. 133-143
身体深部にRFエネルギーを収束するために, 身体周囲にInductive Aperture-Type Applicator (IATA) を配置する方法を提案する. この方法においては, 脂肪層を過熱することなく, 身体中心部の発熱を最大にすることが, 有限要素法による計算によって示された. 直径0.30m高さ0.54mの脂肪-筋肉円柱状ファントムの周囲に開口面の高さが0.20m, または0.30mのIATAで取り囲み, それに13.56MHz, または27.12MHzの高周波電流を流した場合, 計算結果は筋肉中心部の発熱が最大となることを示した. 中心部の発熱は辺縁の極大値に比較して1.11~1.27倍になった. 脂肪の発熱は筋肉中心部の発熱に比較して20%程度にとどまった.