東海北陸理学療法学術大会誌
第24回東海北陸理学療法学術大会
セッションID: O031
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姿勢変化がアーチ高率に与える影響
*岡田 英治, 安倍 浩之, 小林 裕和, 下 嘉幸, 藤田 翔平, 森下 真樹, 山之内 真宏, 福山 支伸, 田中 伸幸, 川口 善教
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抄録
≪はじめに≫  足アーチは体重支持機構として臨床上重要視されている。Mini-Soumi研究では健常者の70%以上に足の構造異常を認めると報告し、Subotnickは人口の40%に足の構造異常を認めると報告している。先行研究では荷重割合によるアーチ高や足長の変化を報告しているが、姿勢変化がそれらにどのように影響しているか報告したものは見当たらない。そこで今回、座位と立位で姿勢の違いがアーチ高率にどのように影響を与えるか検討したので報告する。 ≪対象と方法≫  対象は整形外科的疾患の既往がない健常人33名(男性9名、女性24名、平均年齢19.52±4.75歳、平均体重57.27±14.47kg)で、測定足は軸足とした。尚、対象には予め研究目的、測定方法を十分に説明し同意を得た。 アーチ高率の測定は、大久保らの足アーチ高測定方法を使用し、足長に対する舟状骨高の割合(舟状骨高/足長×100)を算出した。舟状骨を触診により決定し、座位および静止立位時の床面から舟状骨までの高さを舟状骨高とした。同時に足長も測定した。座位時の測定は、椅子座位で上前腸骨棘の左右の高さ、膝蓋骨の左右の高さを揃えて両足均等に荷重させた状態で行った。静止立位時の測定は、体重計を用いて両足均等に荷重された状態で行った。各姿勢で得られたデータ(舟状骨高、アーチ高率)は座位群および立位群に分け、座位群と立位群の各データ間で対応のあるt検定を行い有意水準5%にて統計処理した。また、座位と立位のアーチ高率の変化を明らかにするために相関分析を行った。 ≪結果≫  舟状骨高は座位時37.6±4.3mm、立位時31.1±3.7mm、足長は座位時234±14.8mm、立位時236.8±15.2mm、アーチ高率は座位時16.1±1.5%、立位時13.1±1.4%であった。また、座位に比べ立位では舟状骨高、アーチ高率は有意に低下した(p<0.05)。また、座位と立位のアーチ高率において正の相関関係が認められた(r=0.52,y=0.68x + 2.14)。 ≪考察≫  アーチが下降するメカニズムとして、アーチ支持機構である筋および靭帯等の支持機能低下などが挙げられる。今回の研究において2群間の舟状骨高、アーチ高率で有意差が認められた理由として、荷重に伴い距骨下関節が回内することで、舟状骨が落ち込んだためと考えられた。また、2群間でのアーチ高率に相関関係を認めたことは、アーチ高率に関わらず姿勢変化によるアーチ降下量が一定である可能性が示唆された。つまり、偏平足であれ凸足であれ姿勢変化によるアーチ高変化は一定であると考えられた。しかし、座位アーチ高率が高い傾向にある症例では、姿勢を変化させてもアーチ高率の変化が少ない者も数例存在した。これは、運動時の衝撃吸収の際にアーチの柔軟性が高く有利であるか、柔軟性が低く衝撃吸収が不十分であるか判然としない。
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© 2008 東海北陸理学療法学術大会
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