東海北陸理学療法学術大会誌
第24回東海北陸理学療法学術大会
セッションID: P028
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ラクナ梗塞クリニカルパスの紹介と導入例の経過報告について
*大野 洋一, 牧野 洋平, 神戸 晃男, 山口 昌夫
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抄録
【はじめに】 当院では2007年4月にラクナ梗塞クリ二カルパス(以下,CP)を作成し,5月に当院CP委員会の承認を得て導入を開始している.今回,当院作成のラクナ梗塞CPの紹介と導入例の経過について報告をする. 【対象】 当院でラクナ梗塞と診断され,以下の基準を満たしたものを対象とした.
・発症前FIMが修正自立以上
・リハビリテーション(以下,リハ)施行の障害となるような合併症がない(心疾患・整形疾患・認知症等)
・意識障害がない(JCS1以上)
・入院後24時間神経症状の増悪がない
また,重症度によって回復に要する時間や機能的予後が異なることを考慮し,12段階片麻痺機能検査を用いて2週間と4週間の2種類のCPを作成した.この2種類を分ける判定基準は以下のとおりである.
リハ初期評価において下肢グレードが9以上は2週間CP適応,8以下では4週間CPの適応とした.
グレード9で分けた理由は,9以上では分離運動が可能となり歩行への障害が少なくなることである.また,日数設定を2週間と4週間とした理由は,他病院の報告を参考とし,また,2週間CPでは,当院での内科的な急性期治療の終了が2週間という点,4週間CPでは当院でのCP導入前の軽度麻痺から麻痺のない本疾患の平均在院日数が約3週間であったことを考慮した. 【リスク管理】 診療録から病棟安静時血圧を確認,リハ施行時に収縮期血圧が30mmHgの低下を認めた時点でPTを中止し,Drコールとした. 【リハスケジュール】 2週間CPでは入院から退院を2週間に設定し,入院2日目から理学療法(以下,PT),作業療法(以下,OT)を開始とし,活動度(病棟における歩行・基本動作・ADLの自立日)の到達指標を設定した.
4週間CPでは入院から退院を4週間に設定し,各活動度の達成指標を2週間CPよりも遅らせ,14日目以降は当院回復期病棟でのリハ対応とした.
リハスケジュールとしてPTでは基本動作練習,OTではADL・APDL練習の開始日をCPに組み込んだ. 【経過報告・考察】 今回,CPを導入して5月から9月の間に4例がCP適応となり全例が2週間CP適応となった.このうち,1例が合併症等によりCP除外となった.
最も在院日数の長期化した症例では在院日数28日間であった.この症例は入院時グレードが上下肢,手指ともに11であり,感覚障害については上肢に軽度の深部感覚低下を認めた程度であり,1週間後にはグレード12まで改善していた.診療録により後方視的に調査した結果,退院前に脳血管造影検査が行われており,運動機能に問題がないことから,この検査実施までの経過期間が在院日数の延長に影響していると考えられた.この傾向は日数設定を超えている他症例においても認められ,今後の課題として,明確なリハ終了基準作成の必要性が示唆された.
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© 2008 東海北陸理学療法学術大会
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