東海北陸理学療法学術大会誌
第28回東海北陸理学療法学術大会
セッションID: P-40
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当院回復期リハビリテーション病棟における超高齢脳卒中患者の転帰の特徴
*杉浦 徹, 櫻井 宏明, 岩田 研二, 木村 圭佑, 坂本 己津恵, 松本 隆史, 金田 嘉清
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キーワード: 回復期, 脳卒中, 高齢者
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抄録
【目的】 わが国では高齢化に伴い、回復期リハビリテーション病棟(以下、回復期リハ病棟)に入院する脳卒中患者も高齢化してきている。そのなかで、特に超高齢者においては、機能回復の遅延、介護する側の高齢化も重なり転帰先を決めるうえで難渋するケースが多い。そこで、本研究では回復期リハ病棟における脳卒中患者の高齢者と超高齢者の比較を行い、超高齢脳卒中患者の転帰の特徴を検討することを目的とした。
【方法】 対象は、2009年4月から2012年3月までに、当院回復期リハ病棟を退院した65歳以上の高齢初発脳卒中患者で転帰先が自宅もしくは施設となった112例とした。この中で、65歳以上84歳以下の者を高齢者群(63例)、85歳以上の者を超高齢者群(49例)として2群に分類した。方法は、高齢者群と超高齢者群を目的変数とし、転帰先、患者の基本特性、ADL能力を説明変数として2群間比較を行った。転帰先は自宅もしくは施設に分類し、患者の基本特性は、発症から当院入院までの日数、当院在院日数、一日当たりのリハビリ実施単位数、患者家族の構成人数、配偶者の有無、退院時の移動手段とした。ADL能力は、機能的自立度評価表(以下、FIM)における退院時の各得点と各利得とした。統計解析は、配偶者の有無、退院時移動手段、転帰先についてはχ2独立性の検定、発症から当院入院までの日数、当院在院日数、一日当たりのリハビリ実施単位数、家族の構成人数には独立したt検定を実施した。FIMに関しては、全てMann-WhitneyのU検定で比較した。有意水準は5%とし、解析処理ソフトには、PASW Statistics 18.0 for Windowsを使用した。倫理面への配慮は、患者の所属する施設での倫理審査委員会の承認を得た。
【結果】 高齢者群の在宅復帰率は69.8%であり、超高齢者群では、53.1%であった。この2群間における比較では、配偶者の有無、退院時移動手段、転帰先の3項目において有意な差が認められた(p<0.05)。一方で、発症から当院入院日数、当院在院日数、一日当たりのリハビリ実施単位数、患者家族の構成人数、退院時FIM得点、利得では有意な差が認められなかった。
【考察】 高齢者群に比べて、超高齢者群の在宅復帰は難しいと考えられたが、見方を変えれば、超高齢脳卒中患者でも2人に1人は再び在宅生活に戻れることが明らかとなった。この背景として、超高齢者群でも家族の構成人数の多さによる家族の協力やFIM得点におけるADL能力の向上が考えられた。しかし、家族の構成人数やADL能力が同程度であっても、配偶者の存在や移動手段として歩行獲得の有無が高齢者群と超高齢者群の在宅復帰率を分けた可能性が考えられた。
【まとめ】 超高齢脳卒中患者でも回復期リハ病棟からの在宅復帰は十分に可能であり、ADL能力の向上も期待出来た。しかし、高齢脳卒中患者に比べると、配偶者を含めた家族の協力や高い運動能力(歩行)の獲得は難しく、在宅復帰率が低下する傾向にあった。超高齢脳卒中患者が安心して回復期リハ病棟から在宅復帰できるようにしていく為には、療法士はADL能力の向上に努めるとともに、生活期を想定した介護保険サービス等の提案にも参加していく必要があると考えられる。
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© 2012 東海北陸理学療法学術大会
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