時間学研究
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児童用時間管理尺度の開発と信頼性・妥当性の検討
井邑 智哉岡崎 善弘高村 真広徳永 智子
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2020 年 11 巻 p. 57-64

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抄録

本研究の目的は,児童用時間管理尺度を作成し,尺度の信頼性と妥当性を検討することであった。児童285名に対して調査を行い,尺度の内的整合性と基準関連妥当性を検討した。因子分析の結果,児童の時間管理は,「生活リズムの確立」と「目標設定・優先順位」という2種類から構成されることが明らかとなった。そして,時間管理に関する2種類の下位尺度は根気強さと正の関連を示し,無気力,不機嫌・怒りと負の関連を示していた。これらの結果から,児童用時間管理尺度は一定の信頼性と妥当性を有していることが示された。今後は今回作成した児童用時間管理尺度を用いて,児童の時間管理が学校生活など様々な場面でどのような影響を及ぼすかを検討することが可能となった。

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© 2020 日本時間学会
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