抄録
本研究の目的は,児童の時間管理が長期休暇中の学習時間や長期休暇後の学習意欲に影響を及ぼすのかを検討することであった。長期休暇前に児童の時間管理(生活リズムの確立,目標設定・優先順位)と学習計画,長期休暇中には毎日の学習時間,そして長期休暇後には自己効力感と学習意欲を測定した。分析の結果,生活リズムの確立得点の高い児童ほど,宿題の予定と実際の取り組みが一致しており,学習時間も長いことが明らかとなった。また生活リズムの確立は,学習意欲,自己効力感に対して正の影響を及ぼし,目標設定・優先順位は自己効力感に対して正の影響を及ぼしていた。