学術の動向
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チバニアン, 学術的意義とその社会的重要性
チバニアンGSSPの特徴と, その学術上の意義
岡田 誠
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2022 年 27 巻 11 号 p. 11_73-11_77

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抄録

 2020年1月17日、かねてより審査中であったチバニアンGSSP(Global Boundary Stratotype Section and Point: 国際境界模式層断面とポイント)がIUGS(International Union of Geological Sciences: 国際地質科学連合)の執行理事会で批准された。我が国として初めてのGSSP認定であり、初めて日本の地名が地質年代名称として使用されることになった。そして中期更新世は「チバニアン期」となり、チバニアン期の開始年代は77.4万年前と決まった。本稿ではGSSPとは何か、そしてチバニアンGSSPが認められることになった要因について、鍵となった房総半島の地層と、その地層に刻まれた地磁気逆転現象の記録との関係を中心に解説する。

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