東北森林科学会誌
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スギ伐採跡地に植栽したワラビの地表被覆力と 雑草木抑制効果
渡部 公一 中村 人史岡部 和広松本 和馬駒木 貴彰
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2016 年 21 巻 1 号 p. 18-24

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抄録
下刈り期間の短縮をねらいとして植生が異なるスギの伐採跡地に植栽したワラビに,カバークロップとしての地表被覆力と雑草木抑制能力があるかを検証した。山形県内に2箇所の調査地を設け,ワラビポット苗の植栽時期(7月と9月)と植栽密度(10,000本/ha,2,500本/ha)を変えて,ワラビの植被率と地上高を3年間調査した。植栽前の植生と植栽時期,植栽密度によってワラビの植被率に違いが認められ,早いものでは2年目春時点で植被率が60%に達した。ワラビの被覆が早く完了したものほど雑草木をよく抑制し,カバークロップとして十分な効果があると判断された。ただしスギ伐採後1年以上経過し,草本等が繁茂した調査地では,10,000本/haの高密度で植栽した区以外は植被率が50%に達せず,50%に達した区でもその後にワラビが衰退傾向に向かった。このためワラビの導入にあたっては,できるだけ早く林地を完全に被覆させることが重要であり,スギ伐採後に雑草木が繁茂する前に植栽を行うことが必要と考えられた。
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© 2016東北森林科学会
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