抄録
近年岩手県で木質ペレット(以下ペレット)の利用促進が鈍化傾向にある原因を明らかにするために,普及を先導してきた岩手県と岩手・木質バイオマス研究会によるこれまでの取組に加え,ペレットの製造及び販売そしてペレットストーブの販売状況についても調査した。また,ペレット普及の先進地である新潟県に関しても同様の調査を行い岩手県と比較した。その結果,岩手県では取組を強化した当初はストーブの開発や普及啓蒙活動が盛んに行われ,ストーブの導入数も順調に伸びていたが,その後ペレットの製造所や販売店の展開が滞っていることが判明した。岩手県で今後もペレットの利用を拡大していくためには,新潟県のように小規模なペレット製造所や販売店を県内各地に展開すると共に,ペレットの農業利用やカーボンオフセットを表示した付加価値の高い商品開発など多面的に利用を推進していく必要があると考えられる。