東北森林科学会誌
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報文
昆虫病原性糸状菌Beauveria bassianaを培養した不織布の施用によるマツノマダラカミキリ幼虫の防除(I)
施用方法による病死率の違い
後藤 忠男衣浦 晴生大谷 英児長岐 昭彦金澤 正和藤岡 浩
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2000 年 5 巻 2 号 p. 59-62

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抄録
マツ材線虫病の媒介虫であるマツノマダラカミキリの幼虫に対して,昆虫病原性糸状菌を培養した不織布による感染試験を秋田県秋田市の新屋浜クロマツ林で行い,施用時期,傷つけ施用および長期施用の効果,越冬未成熟幼虫に対する施用法について検討した。施用時期により病死率は異なり,8月下旬施用において,樹皮下および材内幼虫の平均病死率はそれぞれ31.8%,7.2%と最も高かった。産卵木の傷つけ区では,樹皮下および材内の平均病死率は,それぞれ傷無し区に比べ44.0%,25.7%に上昇した。また,8月下旬から翌年羽化前までの長期施用では,11月材入時までの短期施用に比べ平均病死率は68.8%に上昇し,特に材内幼虫の平均病死率が著しく上昇した。越冬未成熟幼虫に対する感染試験では,春期から初夏までの培養不織布施用によって樹皮下幼虫の平均73.5%が病死した。
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© 2000 東北森林科学会
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