日本冷凍空調学会論文集
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論文
中性子ラジオグラフィを用いた着霜の評価
-冷却平板での着霜量と物質伝達率の評価-
松本 亮介吉村 智也梅川 尚嗣網 健行伊藤 大介齊藤 泰司
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2014 年 31 巻 2 号 p. 207-217

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抄録
本研究では,中性子の物質による減衰率の差異を利用した放射線透過法の一つである中性子ラジオグラフィを用い,強制対流下における単一冷却平板上の着霜について,冷却平面に対し垂直方向から中性子を照射し,霜層による中性子の減衰から平面上の着霜量の定量的分布の評価を行った.中性子源の照射強度の時間的変動について画像内の基準輝度値を用いて補正を行い,その有効性を確認した.水の質量減衰係数を用いて着霜量を評価した結果,掻き取った霜の質量と一致することが示された.さらに,時間的な着霜量分布の変化から局所物質伝達率分布の評価を行った.以上の結果より,中性子ラジオグラフィは着霜現象の定量評価に有効であることが示された.
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© 2014 公益社団法人 日本冷凍空調学会
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