日本冷凍空調学会論文集
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原著論文
  • 山中 良祐, 和田 光生, 古川 一, 東條 元昭, 平井 規央, 北宅 善昭
    原稿種別: 原著論文
    2021 年 37 巻 3 号 p. 215-
    発行日: 2021/03/31
    公開日: 2021/09/30
    ジャーナル オープンアクセス

     光源に蛍光灯を用い,日長を12 時間,気温を22/10℃(明/暗期)に設定した人工気象室内で一季成りイチゴ‘紅ほっぺ’を栽培した.果実および果梗の直径変化を接触式デジタル変位センサにより計測した.また,EDTA 法により果梗部切断面からの糖浸出量の評価を試みた.イチゴ果実の肥大量は暗期よりも明期の方が多かった.果実肥大速度は明期開始時に最も速く,暗期開始時には一時的な果実の収縮が観察された.果実直径の変化は果梗直径の変化と同期していた.飽差が短時間に大きく変動する時間帯では,これら果実および果梗の直径変化は,空調の稼働に伴う飽差の変化と密接に関係していた.果梗を経由した果実への水の移動は明期には負の値を,暗期には正の値を示した.1 日の水の全移動量(木部+師部経由)に占める割合は,明期,暗期ともに木部経由(それぞれ43.1%,40.6%)よりも師部経由(それぞれ,56.9%,59.4%)の方が大きいと推定された.果梗部切断面からの糖浸出量は明期よりも暗期の方が顕著に多かった.果梗部切断面からの糖の1 日の総浸出量のうち,20.2%が明期に,79.8%が暗期に浸出していた

  • 関谷 禎夫, 久保田 淳, 野中 正之, 台坂 恒
    原稿種別: 原著論文
    2020 年 37 巻 3 号 p. 225-
    発行日: 2020/09/30
    公開日: 2021/09/30
    [早期公開] 公開日: 2020/06/15
    ジャーナル オープンアクセス

    気液分離器を用いた二段圧縮インジェクションサイクルでは,インジェクションされる冷媒が常に飽和状態にあり温度が変化しない.このため,分離器内のガス冷媒がどの程度インジェクションされたのか検知することが困難であり,流量の適正化手法の確立が課題とされてきた.そこで本研究では,インジェクション流量を適正化するための制御指標を構築することを目的として,一段目圧縮室からの吐出冷媒を用いて積極的に加熱することで過熱度を作り出し,制御指標とすることを提案し,その有効性を実験により評価した.この結果,過熱度はインジェクション流量により変化し,COP を最大化するための制御指標として有効であることを明らかにした

  • -水溶液成分および物質移動の影響-
    小林 英資, 廣瀬 裕二, 小倉 裕直
    原稿種別: 原著論文
    2020 年 37 巻 3 号 p. 233-
    発行日: 2020/09/30
    公開日: 2021/09/30
    ジャーナル オープンアクセス

    廃熱等を駆動エネルギー源とした未利用熱駆動ケミカル系ヒートポンプを用いることで,ほぼその熱エネルギーのみでケミカル式冷凍機が駆動可能となる.本報では,水溶液成分および物質移動に着目した蒸発器性能向上を目的として実験的および理論的検討を行った結果,以下のことが明らかとなった.蒸発水溶液としてEG 30 wt% - NaCl 10 wt%水溶液を用いることにより,EG 40 wt%水溶液と同様に258 K 以下の冷熱生成が可能である.蒸発抵抗の違いによって冷熱生成特性に違いがあり,無機塩を加えた水溶液はより低温での使用や長時間保冷に適している.また,攪拌機使用および蒸発器位置変更により,反応初期における蒸発促進効果が得られ冷熱出力増加が可能となる.

  • 山下 優, 濱本 芳徳, 宮田 一司, 矢嶌 健史
    原稿種別: 原著論文
    2020 年 37 巻 3 号 p. 241-
    発行日: 2020/09/30
    公開日: 2021/09/30
    [早期公開] 公開日: 2020/07/15
    ジャーナル オープンアクセス

    蒸発伝熱面の冷媒濡れ性を向上・維持して薄液膜からの蒸発熱伝達を向上させるために,著者らはレーヨン短繊維をクロスフィンチューブ熱交換器表面に静電植毛した伝熱面(植毛面)に着目した.本研究では,植毛面に形成される液膜形状や蒸発熱伝達特性を明らかにすることを目的とし,まず本熱交換器を水冷媒に浸してフィン上の液膜を観察した.その結果,フィン間にブリッジされる厚い液膜とフィン面上の繊維間に保持される薄い液膜の2 種類を確認した.そして両液膜の厚さの推算方法を提案し,その妥当性を確認した.次に植毛面が伝熱を阻害しないことを無植毛面との比較実験で確認した.さらにフィン面が繊維間液膜で覆われる場合,蒸発熱抵抗が無植毛面のそれよりも約半分に低下することを明らかにした.最後に繊維間液膜部の熱抵抗の予測モデルを作成し,適用可能な範囲を明らかにした.

  • 松本 亮介, 塩川 貴大, 西浦 雄人, 小田 豊, 伊藤 大介, 齊藤 泰司
    原稿種別: 原著論文
    2020 年 37 巻 3 号 p. 249-
    発行日: 2020/09/30
    公開日: 2021/09/30
    [早期公開] 公開日: 2020/07/31
    ジャーナル オープンアクセス

    除霜時における融解水の分布や排水挙動の評価は,除霜時間の決定や残留する融解水の排除を考える上で重要である.本研究では,X線ラジオグラフィを用いて単一鉛直平板上の除霜時の水分布を10 秒ごとに測定し,除霜前の着霜分布との差を求めることで,平板内で移動した融解水の挙動を観察した.周囲空気から加熱を行い除霜を行った.平板温度が0℃以上になった箇所から霜層が融解を始め,融解水が平板面方向の残っている霜層内へ毛管力により浸透する.浸透により融解水は冷却面上に残留しない.浸透距離は霜層の融解の進行とともに増加した.霜層が残る平板端にまで融解水が移動した後,融解水は平板から排出される

  • 古谷野 赳弘
    原稿種別: 原著論文
    2020 年 37 巻 3 号 p. 257-
    発行日: 2020/09/30
    公開日: 2021/09/30
    ジャーナル オープンアクセス

    臨海部などでは空調機室外機の熱交換器が腐食することがある.熱交換器の腐食は熱交換器の伝熱性能を低下させ,空調機の性能を低下させるだけでなく,腐食により冷媒配管が損傷し,冷媒漏れの原因となることもある.本研究では,塩水噴霧による腐食加速試験でフィンチューブ熱交換器上に塩害地3~15 年相当の腐食を再現した.作成した腐食熱交換器の冷媒配管に温水を流し,空気との熱交換量を評価したところ,塩害地15 年相当の腐食で伝熱性能が48%低下した.

  • -圧縮機吸込み管のゴムホース採用による短尺化と省エネ性の検証-
    長澤 敦氏, 太田 諭, 田中 誠
    原稿種別: 原著論文
    2020 年 37 巻 3 号 p. 267-
    発行日: 2020/09/30
    公開日: 2021/09/30
    ジャーナル オープンアクセス

    空調機の省エネ性向上策として,これまで積極的な改善がされていなかった配管系の損失に注目した.空調用冷凍サイクルは銅管を用いて部品間を接続しているが,圧縮機での振動が発生するため,振動伝播を抑制する機能も求められる.特に圧縮機吸込み管は管径が大きい傾向にあるので,小形空調機では1000~1500mm の長さで2~3 箇所のU字形状で形成され,圧縮機の振動による応力集中を防いでいるのが現状である.しかし,冷媒は吸込み管内では低圧ガス状態であるので,圧力損失が大きく,できる限り短尺化することが性能向上につながり,望ましい.そこで,吸込み管の材料を一部銅管からゴムホース管に変更することで,配管全体の応力集中排除と配管長短縮による圧力損失低減の両立を試みた.この空調システムの省エネ性向上効果の試算と配管系の応力や振動の比較解析を行ない,良好な結果を得た.さらに,実試作機を用いた振動テストや5000 時間の耐久テストの評価を実施し,問題なきことを確認できた.

  • -第1 報:ハイブリッドシステムのフィールド試験-
    仮屋 圭史, 宮良 明男
    原稿種別: 原著論文
    2020 年 37 巻 3 号 p. 275-
    発行日: 2020/09/30
    公開日: 2021/09/30
    ジャーナル オープンアクセス

    本研究では,市販の空気熱源蒸気圧縮式空調機に地中熱交換器を直列に接続したハイブリッドシステムを提案する.このシステムは掘削量の削減ばかりでなく,市販の空気熱源空調機をそのまま用いるため開発費の削減も見込めるが,地中熱源のみを用いたシステムより性能が低いことが予想されるため,性能評価が必要である.そこで本研究では,ハイブリッドシステムに関するフィールド試験および数値解析を行い,その性能を評価するとともに,システムの導入費用を見積り,地中熱源のみで構成されたシステムに対する費用対効果に関する一連の検討を行った.本報はその第一報として,フィールド試験結果について報告する.フィールド試験により,ハイブリッドシステムは標準的な地中熱交換井の30%程度の掘削量でも運転可能であるものの,市販の空調機の制御システムをそのまま用いると,ハイブリッドシステム性能を発揮させることが困難であることが明らかになった.

  • 武田 哲明, 依田 修, 渡邊 弘美
    原稿種別: 原著論文
    2020 年 37 巻 3 号 p. 285-
    発行日: 2020/09/30
    公開日: 2021/09/30
    ジャーナル オープンアクセス

    本研究では,主に地盤の軟弱な地域で建築物を支持するために使用される住宅用鋼管杭内に地中熱交換器を挿入した直接膨張方式地中熱ヒートポンプを用いて,室内機側で熱量計測を行うことにより,冷暖房運転時の性能を求めた.その結果,冷暖房運転ともに安定した取得熱量が得られ,COP 値は冷房運転では約4.4~4.7,暖房運転では4.8~5.0 となった.また,5 日間の間欠運転では冷暖房運転ともに各日の平均COP 値は同程度となり,性能の低下は見られなかった.一方,5 日間の連続運転では,時間とともにCOP 値は低下するが,冷房で約12%,暖房で約6%,COP 値は低下した

  • -3分岐型地中熱交換器を用いた場合-
    三瓶 大地, 武田 哲明, 守屋 大
    原稿種別: 原著論文
    2020 年 37 巻 3 号 p. 293-
    発行日: 2020/09/30
    公開日: 2021/09/30
    ジャーナル オープンアクセス

    本論文は地中熱交換器の採放熱部分に3 分岐銅管を用いた直接膨張方式地中熱ヒートポンプの冷暖房性能を調べた結果をまとめたものである.地中熱ヒートポンプの出力は,冷房6.8 kW、暖房8.9 kW である.深さ30 m 3 本のボアホール内にそれぞれ片側銅管長30 m U 字型地中熱交換器を挿入した.3 分岐式の地中熱交換器を並列に接続し,室外機内の圧縮機等を含む冷媒回路に接続している.実験の結果,冷房運転期間の平均値としての取得熱量は1.9 kW,消費電力は0.3 kWCOP 6.8 となり,暖房運転期間の平均値としての取得熱量は3.9 kW,消費電力は0.48 kWCOP 8.1 であった.

  • -複数の施策による改善効果-
    村山 知嶺, 宮崎 達也, 勝田 正文 , 裵 相哲
    原稿種別: 原著論文
    2020 年 37 巻 3 号 p. 301-
    発行日: 2020/09/30
    公開日: 2021/09/30
    [早期公開] 公開日: 2020/08/31
    ジャーナル オープンアクセス

    日本の寒冷地において,暖房と給湯に必要なエネルギーは高い割合を占めており,この削減は高い省 エネルギー効果が期待できる.しかし、寒冷地では外気温が低くヒートポンプの効率の低下により、普及が進まず,主に灯油が用いられている.本研究では,CO2 を作動液としたサーモサイフォン型ヒートパイプを熱回収に適用し,地中表層熱を蒸発器の熱源することで効率低下を防ぐ地中表層熱採熱にCO2 サーモサイフォンを用いる場合に考えられる性能向上への試み,例えばヒートパイプコンテナの形状,凝縮部温度の変更及び蒸発部下部への補助加熱が性能に与える影響の評価,さらに得られたデータを組み込んだシミュレーションを実施した. 凝縮部設定温度0℃の場合,コルゲート管のヒータ無し,封入率45%で最大の凝縮部熱交換量を得た.凝縮部設定温度3℃では,平滑管のヒータ無し,封入率40%で最大の凝縮部熱交換量を示した.補助ヒータを設置すると,蒸発部下部の壁面温度の上昇を抑制する効果を確認した.実測値から求めた熱伝達率整理式を用いて平滑管は長さ10mで8 本,長さ15mで5 本,コルゲート管においても同様に10mで7 本,15mは5 本でCOP=2.8 を達成した.

  • 小司 優陸, 葛 隆生, 阪田 義隆 , 長野 克則
    原稿種別: 原著論文
    2020 年 37 巻 3 号 p. 313-
    発行日: 2020/09/30
    公開日: 2021/09/30
    [早期公開] 公開日: 2020/07/31
    ジャーナル オープンアクセス

     地中熱利用システムはその高効率性の一方で導入コストが高額となるため,ライフサイクルコストの評価によるシステムの最適設計が必要とされる.このライフサイクルコストの評価を行うため地中熱利用システムの設計段階においては長期間のシステムシミュレーションが不可欠であり,高速なシミュレーション手法の開発が課題となっている.この課題に関して,地中熱利用システムにおいて肝要である地中熱交換器周囲温度場のシミュレーションは,非定常採放熱量変化と一定採放熱条件下での温度応答関数の畳み込みによって計算される.この畳み込み計算はGPUを用いた高速フーリエ変換によって計算が可能であり,この手法によって畳み込み計算における計算負荷が削減される.本研究ではGPUを用いた高速フーリエ変換による畳み込み計算の高速化を行い,この効果を定量的に評価した.本手法によって1分刻み25年間のシミュレーションにおける畳み込みが22.8秒で計算され,GPUを用いない計算と比較して2.5倍の計算速度を示した.

  • -有効熱拡散率に及ぼす諸因子の影響-
    田中 三郎, 福冨 翔, 松浦 裕真, 佐々木 直栄
    原稿種別: 原著論文
    2020 年 37 巻 3 号 p. 321-
    発行日: 2020/09/30
    公開日: 2021/09/30
    ジャーナル オープンアクセス

    本研究では,既報で得られた深度10 m 以浅の浅層における深度1 m 毎の地中の有効熱拡散率に及ぼす諸因子の影響について調査した.諸因子として,2015~2018 年の期間における平均降水量および地中温度を取り上げて,各深度における有効熱拡散率と平均降水量および地中温度との依存度および相関係数を回帰分析により求めた.平均降水量は1.9~3.3 mm,地中温度は4.6~23.9℃の範囲にあり,回帰分析の結果,深度5 m 以深の有効熱拡散率に及ぼす諸因子の依存度が比較的高く,平均降水量との相関係数の絶対値の平均値は0.63,地中温度の場合は0.38 であり,有効熱拡散率に及ぼす平均降水量の影響が大きいことを明らかにした.

  • 伊藤 耕祐, 荒井 優佑, 矢代 光, 影山 千秋, 阿部 眞也
    原稿種別: 原著論文
    2020 年 37 巻 3 号 p. 329-
    発行日: 2020/09/30
    公開日: 2021/09/30
    ジャーナル オープンアクセス

    長さ10 mの鋼管杭型熱交換井10本を有する浅部地中熱ヒートポンプシステムが日本大学工学部により開発され,2013年に建設された福島県浅部地中熱実証住宅(延床面積80.6 m2)に実装された.本報では,この実験住宅で2014年1月〜2020年3月に行われた暖房実験の結果を報告する.地中熱ヒートポンプ1次側入口温度は,採熱量が220 MJ/day (2.5 kW) 未満の場合,冬期間を通じて3℃以上であり,採熱継続による温度低下は見られなかった.地中熱ヒートポンプシステムのエネルギー効率は運転条件により異なり,2.5〜3.7であった.高さ方向の室温分布は,床暖房時は±1℃,温風暖房時は6〜10℃で,床暖房が優れていた.室内外温度差20℃とするために必要な暖房能力は3.5 kWであり,実験住宅の外皮平均熱貫流率は0.78 W/(m2・K)と算出された.

  • -第1報:冬期の室内温熱環境に及ぼす影響-
    宮岡 大, 伊藤 耕祐
    原稿種別: 原著論文
    2020 年 37 巻 3 号 p. 339-
    発行日: 2020/09/30
    公開日: 2021/09/30
    ジャーナル オープンアクセス

     本報では,日本大学工学部郡山キャンパスに建設された実験棟「ロハスの家3号」を対象建物にして,熱容量の大小(水の有無)による冬期の室内温熱環境への影響を明らかにした.次に,熱容量をより大きくした場合における冬期の室内温熱環境への影響と改善方法について明らかにした.準寒冷地においては,集熱・断熱性能を上げることで,大きな熱容量による室内温熱環境の向上と年間暖冷房負荷削減の効果が期待できた.最後に,実験棟ロハスの家3号の「可変熱容量システム」を用いて蓄熱体の温度及び外気温が室温に及ぼす影響を明らかにした.集熱が期待できない場合においても可変熱容量システムをうまく活用することで,大きな熱容量を活用できることが確認された.

  • -第2報:夏期の室内温熱環境に及ぼす影響-
    宮岡 大, 伊藤 耕祐
    原稿種別: 原著論文
    2020 年 37 巻 3 号 p. 349-
    発行日: 2020/09/30
    公開日: 2021/09/30
    ジャーナル オープンアクセス

    前報では,日本大学工学部郡山キャンパスに建設された実験棟「ロハスの家3号」を対象建物にして,冬期において熱容量をより大きくした場合における室内環境への影響と改善方法について明らかし,「可変熱容量システム」を用いて蓄熱体の温度及び外気温が室温に及ぼす影響を明らかにした.本報では,夏期における熱容量の違いによる影響と「可変熱容量システム」を用いて蓄熱体の温度及び外気温が室温に及ぼす影響を明らかにした.年間の冷房負荷は,熱容量を確保し夜間外気導入をすることで0 となった.さらに,実測結果によっても熱容量の増加による室温低下がみられた.また,可変熱容量システムを使用することで日中は蓄冷効果による室温低下,夜間は熱容量が小さいことによる外気導入効果の室温低下が期待できる.

  • -第1 報:事業概要と施設の現状,簡易ポテンシャルマップ作成等-
    赤井 仁志, 池田 俊幸, 阿部 良道, 五十嵐 勝裕, 藤沼 伸幸, 須藤 明徳, 佐藤 秀樹, 渡部 一徳
    原稿種別: 原著論文
    2020 年 37 巻 3 号 p. 359-
    発行日: 2020/09/30
    公開日: 2021/09/30
    ジャーナル オープンアクセス

    福島県が公募した「福島県スマートコミュニティ構築支援事業」に対して,福島大学は「福島大学での再生可能エネルギー熱利用を中心とした事業検討」で応募して,採択を受けた.福島大学は,大学構内の利用可能なエネルギーのポテンシャルを調査することより,将来に向けた効率的な再生可能エネルギー熱を中心に,導入を目指す計画を策定した. 本事業で,熱・電気エネルギー需要量推定や電力需要特性の把握をした.太陽光発電や風力発電の再生可能エネルギーの導入の計画をまとめた.また,地質情報や既存建物の柱状図(地質ボーリングデータ),TCP 試験の実施により,地中熱利用ポテンシャルマップを作成した.次報では,空調・給湯・道路融雪設備や熱源水ネットワークに対して,地中熱利用の導入計画を行った.

  • -第2 報:空調・給湯・道路融雪設備への地中熱利用と熱源水ネットワーク計画-
    赤井 仁志, 田中 雅人, 舘野 正之, 谷藤 浩二, 勝又 雅浩, 佐藤 秀樹, 渡部 一徳
    原稿種別: 原著論文
    2020 年 37 巻 3 号 p. 373-
    発行日: 2020/09/30
    公開日: 2021/09/30
    ジャーナル オープンアクセス

    地中熱利用ヒートポンプ空調システムを3 つの建物への導入する計画立案にあたり,空調システムや空調熱負荷の設定から,地中熱交換器の総延長と必要面積の算出の手法を記した.学生寮への地下水熱利用ヒートポンプの給湯システムの導入計画では,給湯加熱負荷の設定とヒートポンプや貯湯槽容量の選定の手順を示した.この他,未利用熱(温度差熱)利用として排水処理設備の熱を使ったフリーヒーティングによる融雪設備についても述べた. 本キャンパスには当初から共同溝が張り巡らされている.この共同溝に熱源水配管を通して,地中熱を有効に利用する熱源水ネットワーク計画を策定した.昼夜の時間帯間の電力需要の隔たりが大きい.昼夜の電力需要差の解消を目的に,蓄熱槽を設ける計画を立てた.近い将来,蓄熱槽は,太陽光発電の余剰電力を利用してヒートポンプを稼働させて蓄熱する目的にも利用される可能性が高い.

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