日本冷凍空調学会論文集
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論文
蒸発器管内冷媒の流動特性と熱輸送を考慮した冷蔵庫除霜運転の効率向上に関する研究
-第4 報:二列モデルによる除霜評価-
堀井 克則仮屋 圭史中嶋 祐紀松本 駿介森 英夫
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2014 年 31 巻 3 号 p. 277-288

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抄録

前報と同じ二列モデルを用いて,第2報同様,着霜状態での除霜実験を行い,無着霜状態での加熱実験結果と比較して,除霜時の冷媒流動を検討した.アキュムレータと接続された列では,液を押し上げながら上昇した発生冷媒蒸気が,上段で凝縮し,下段から順次過熱蒸気単相状態に至る単列と同じ様相だが,もう一方の列では,上段への液供給はないが,発生蒸気が供給され,その蒸気が凝縮して下段へ液が下降していると考えられた.また,冷媒を充てんしない真空条件での除霜実験と比較して,上昇した発生蒸気が凝縮して凝縮潜熱を放出する冷媒の熱輸送は,両列とも上段の霜の融解に有効であり,除霜終了早期化に寄与していることを明らかにした.

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© 2014 公益社団法人 日本冷凍空調学会
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