日本冷凍空調学会論文集
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原著論文
配管搬送を想定した中低温用熱媒体エリスリトールスラリーの流動特性
-水平冷却管内壁面への結晶固着と剥離条件-
水本 裕士阿部 駿佑浅岡 龍徳
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2019 年 36 巻 1 号 p. 7-

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抄録

エリスリトールスラリーの安定的な配管搬送技術を確立するため,冷却管内における管閉塞に関する検討を行った.管内壁面での結晶の固着が生じる際の,スラリーの流速と冷却量の関係について検討した.本報では,冷却により管内壁面に固着する固体の影響について詳しく検討するため,壁面性状と冷却量に注目した検討を行い,過去の研究の結果と比較した.実験の結果,流れの様子は,4 種類の流動様相に区分できることがわかった.流速が小さく,固相と液相が分離した流れになる条件のとき,管底面と管上面にエリスリトール結晶が固着する.不均質流れになる条件のときは,流動する結晶が生成した結晶を剥離させる効果により,管底面には結晶が固着せず,管上面のみに結晶が固着する.均質流れでは,流動する結晶が生成した結晶を剥離させる効果が,管内壁面に一様に発生するため,管上面だけに固着が発生することがなくなる.シリコンチューブとアクリル管を比較すると,流速と冷却量の関係の傾向は同じであったものの,シリコンチューブよりアクリル管の方が固着が発生しやすいことがわかった.このことから,冷却量や流動様相以外の要因が考えられ,固着には壁面性状の影響が大きいと考えられる.

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© 2019 公益社団法人 日本冷凍空調学会
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