論文ID: 15-28RE_OA
数値解析により,実在街区における建物からの空調排熱と対流顕熱の放出割合を明らかにした.解析システムは,屋外熱収支計算部,建物熱負荷計算部,空調用エネルギー計算部,人工排熱計算部により構成されている.12 階建の事務所ビルを対象に解析を行った結果,ガス焚吸収式冷温水発生機+冷却塔を使用する場合,空調排熱は潜熱分が大部分であるため,12 時の時点の大気顕熱負荷量には,対流顕熱が約8 割を占めた.熱源機器を空気熱源ヒートポンプチラーに変更した場合,トータルの大気顕熱負荷量が2 倍以上に増加し,空調排熱の顕熱分は対流顕熱の2 倍近くまで増加した.