論文ID: 15-37TA_OA
Ceperleyによる計算では進行波型熱音響機関の蓄熱器の熱効率は音響インピーダンスに依存し,音響インピーダンスが自由空間中の進行波音場の10倍程度となれば,カルノー効率の79%に達する.その高インピーダンスを実現する方法には蓄熱器の断面積の局所拡大があるが,急な断面積変化による渦が生じ,熱効率の低下にも繋がる.このロスは断面積拡大箇所にテーパ管を取り付けることで低減できる可能性がある.本報告では,蓄熱器断面積を拡大した熱音響機関の蓄熱器前後にテーパ管を取り付け,蓄熱器の熱効率の測定を行った.また,テーパ管の角度を変更させ,テーパ角度が蓄熱器熱効率に与える影響について測定を行った.その結果,テーパ角度7°で熱効率は最大となり,カルノー効率の50.6%に達した.