論文ID: 17-43HE_OA
熱交換器の着霜対策は,冷凍空調機器の効率改善のための重要な課題となっている.本研究では,主流空気温度が-45~-5 ℃の強制対流下において,平板の冷却面に着霜を生じさせた後,空気を流しながら,融点未満の温度で霜の付着面である冷却面をステップ状に昇温させると,昇華現象を利用して冷却面近傍の霜を表面に移動させることができ,付着力の低減により霜を剥離させることが可能であることを見出した.また,空気温度と湿度,着霜時間により,霜層の剥離が起こる場合と昇華だけが起こる場合があり,その境界条件を実験により明らかにした.本現象は,冷凍庫等のエアクーラーの着霜を,効率良く除去できる新たなデフロスト方式として応用が期待できる技術である.