日本冷凍空調学会論文集
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漁獲後の冷却条件がマサバScomber japonicus肉のATP比率とpHに及ぼす影響
中澤 奈穂前田 俊道福島 英登和田 律子田中 竜介岡﨑 惠美子
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論文ID: 19-01_OA

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抄録

ATP 含量とpH が高い高品質な冷凍マサバを製造するための適切な冷却条件を明らかにすることを目的として,活締め直後のマサバを,-300°C の冷媒中で冷却したときの魚肉の温度,冷却時間,ATP 関連化合物量に対するATP 含量の割合(ATP 比率)およびpH の変化を調べた.その結果,魚肉の温度が-10°C 以下の場合は冷却開始後424 時間まで,-15°C 以下の場合は300 時間以降まで,ATP 比率80%以上を維持した.一方,pH は,冷却開始から2 時間後に魚肉の温度が-15°C 以下となった場合は,pH 6.5 以上を300 時間以上維持した.なお,0°C 付近においては,冷却開始から約24 時間までATP 比率とpH の低下が抑制された一方で,-4-1°C では,ATP 比率とpH の低下が促進された.

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© 2019 公益社団法人 日本冷凍空調学会
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