日本冷凍空調学会論文集
Online ISSN : 2185-789X
Print ISSN : 1344-4905
ISSN-L : 1344-4905

この記事には本公開記事があります。本公開記事を参照してください。
引用する場合も本公開記事を引用してください。

脱水操作を施した氷スラリーの含水率
小山 寿恵輪嶋 史吉岡 武也永石 博志稲田 孝明
著者情報
ジャーナル フリー 早期公開

論文ID: 19-23KE_EM_OA

この記事には本公開記事があります。
詳細
抄録

海水から製造した氷スラリーを脱水した氷(脱水氷)は,漁獲物の鮮度保持に有効であり,特に漁獲物輸送時の冷却媒体として期待されている.しかし,脱水氷融解時の温度履歴を制御するためには,初期含水率の制御が必要であり,脱水氷の含水率に関する知見が求められる.本研究では,NaCl 水溶液から生成した氷スラリーを用いて,重力によって脱水氷を製造し,脱水氷の含水率の測定を行った.その結果,脱水氷の含水率は,氷粒子径の増加に伴って単調に減少することがわかった.また,脱水氷の含水率は,高さ方向に特徴的な空間分布を持つこともわかった.さらに,脱水氷と積雪では氷粒子径や液相の種類は異なるものの,氷スラリーの脱水を積雪の透水と同じ物理現象として扱えることが確認できた.

著者関連情報
© 2019 公益社団法人 日本冷凍空調学会
feedback
Top