論文ID: 21-29_OA
本研究では,ブランチング処理の有無が冷凍枝豆の香気に与える影響について調査した.ブランチング処理をした枝豆試料と非ブランチング試料を真空包装後に急速凍結させ,同等な食感を与える調理条件の下で茹で加熱し,官能評価とにおい嗅ぎGC-MS(GC-MS/O)による香気分析を行った.官能評価の結果より,喫食時に鼻から抜ける香りでは有意差が認められなかったが,喫食直前の莢の香りでは,非ブランチング冷解凍試料の方が有意に良好であった.また,GC-MS/O の分析結果より,非ブランチング冷解凍試料ではグリーン様香気表現がより多く検出された.したがって,ブランチング処理の有無において枝豆香気に影響を与えるのは莢であることが示唆された.