論文ID: 22-03_EM_OA
部分負荷運転における圧縮機の効率向上のためには,漏れ損失や吸込加熱損失を抑制する必要があり,そのためには吸込室や圧縮室への適正な給油制御が重要となる.本稿では,環油給油構造と吸込給油分配構造を組み合わせて,圧縮室への給油はスリットで,吸込室への給油は油ポケットで調整することで,軸受摺動部と吸込室と圧縮室への給油を完全に独立して制御することを可能とし,それぞれに必要な量だけの油を供給できる給油構造について検討した.圧縮室給油量や背圧を可変とした供試機にて,吸込室給油量を変化させて,これらのパラメータと効率の関係を詳細に把握した結果,各パラメータの適正値を見出すとともに,APF で0.8%の向上を確認した.