論文ID: 22-29_EM_OA
地球温暖化への影響が小さい新規冷媒候補が次々と提案されるに伴い,それらを評価・利用するために必要となる高精度な状態方程式(EOS)の作成が求められている.各冷媒のEOS は信頼性の高い熱物性実測値を元に作成されるが,その最適化においてはPρT 関係の実測値データに加え,それらの誘導状態量にあたる音速値も重要な役割を果たす.本研究では,R1233zd(E)とR1224yd(Z)の液相音速を市販のパルス式超音波センサーで測定した.純水およびR1336mzz(Z)の既存の状態方程式を基準として,圧力および音波吸収の影響について適切に校正することにより,EOS 作成に使用可能な精度の液相音速値を得ることに成功した.