論文ID: 23-07_OA
本研究では,ヒートポンプ供給温度が60°C から200°C までの範囲で適切な冷媒を選択するための熱力学的な分析を実施した.ヒートシンクとヒートソースの温度変化が5 K と小さい条件で,17 の純冷媒を対象に,単純ヒートポンプサイクルとエコノマイザ付き二段圧縮ヒートポンプサイクルの計算を行い,熱力学的性能と経済性,安全性,環境性を考慮し,各冷媒の好適な作動領域を図示した.その結果,ヒートポンプ供給温度ごとに有望な冷媒を示すとともに,経済的に受け入れやすい温度リフトを示した.また,エコノマイザ付き二段圧縮による高効率化によって,温度リフトが10 K 程度拡大することが確認された.