日本冷凍空調学会論文集
Online ISSN : 2185-789X
Print ISSN : 1344-4905
ISSN-L : 1344-4905
吸着式昇温ヒートポンプサイクルを組み合わせた太陽熱変換システムの提案とその高温熱出力量予測
濱本 芳徳
著者情報
ジャーナル フリー 早期公開

論文ID: 23-15NR_OA

詳細
抄録

本研究では150 oC から200 oC 程度までの熱供給技術の一つとして,150 oC 程度までの集熱に適したCPC 型太陽集熱器と吸着式昇温ヒートポンプを組合せることで,集熱温度よりも高温の熱を出力できるシステムを提案した.また,冬と夏の各1 か月間の気象データを使用して,毎時の高温熱出力量の理論予測を行った.本システムの優位性は,集熱器単体のみでは供給量が少なくなる,あるいは供給不可能となる高温域の熱供給の際に認められ,冬は160 oC から,夏は180 oC からそれぞれ210 oC までの熱供給に適していることが計算で明らかになった.さらに供給温度を固定して計算すると,熱出力量が極大値を示す昇温ヒートポンプの最適な昇温幅が予測できた.最後に150 oCの集熱を冬に275 oC,夏に225 oC まで昇温できることが分かった.

著者関連情報
© 2023 公益社団法人 日本冷凍空調学会
前の記事 次の記事
feedback
Top