論文ID: 24-13HE
本研究では高温ヒートポンプの凝縮器に注目し,臨界温度の比較的高いR1234ze(Z)を用いて高温下におけるプレートフィン熱交換器での凝縮熱伝達実験を行い,高温下における凝縮熱伝達特性の解明を目的とした.実験はセレートフィンおよびストレートフィンの2 種類,ならびに冷却方式を片面冷却および両面冷却の2 通りで行った.また,片面冷却の場合は設置したガラス窓から凝縮様相の観察も行った.結果として高クオリティ領域ではセレートフィンのセレート部において冷媒の液相が撹拌され熱伝達率は向上するが,中クオリティ領域ではセレート部により冷媒液膜厚さが均質化してしまい熱伝達率は低下する.また,換算圧力0.8 を超える飽和温度ではセレートによる撹拌効果も見られなくなり,高クオリティの熱伝達率は低くなる.