シリコーンオイルと空気との直接熱交換により無着霜での熱交換が可能な熱交換器を試作した. 初めに水平に流れる空気流に対しシリコーンオイルが上から下へと流れる直交型の熱交換器を製作した.しかし空気流によりシリコーンオイルが下流に飛散するため,ピアノ線を配置してこれにシリコーンオイルを添わせるようにしたところ,ピアノ線に氷が付着してしまった.ピアノ線に撥水性のコーティングを施したところ,氷の成長を押さえることができたが,オイルの出口部分での氷の成長を抑えることができず,時間の経過とともに出口が閉塞した.これらの問題を解決するため,空気流とシリコーンオイルの流れの向きをともに上から下へ流れるように変更した.これによりピアノ線なしで空気とオイルとの直接熱交換が可能になった.この形式の熱交換器では1時間無着霜で熱交換を行うことができた.その間,圧力損失の増大は見られなかった.