論文ID: 25-04
HFC排出抑制の観点から,業務用エアコンのメンテナンス義務は空調機の管理者とサービス提供者の双方に大きな負担を与えている.近年,この課題の解決策として,IoTデータを活用した遠隔点検技術が注目されている.従来の冷媒漏洩検出技術では,稼働データやシミュレーションデータを用いたAIモデルが使用されているが,新たな機種へ対応する際には大規模なデータ収集や特徴量再設計を必要としていた.本研究では,異なる機種間で統一的に適用可能な特徴量設計を提案し,新しいモデルへの迅速な適応を実現した.加えて,配管長の異なる構成への対応において,学習データや特徴量の追加による改善を行った.提案手法はシミュレーションおよび実運転データによる検証を通じて正常時と冷媒不足時における推定結果の差異を明らかとし,その有効性が実証された.