抄録
特別支援学校(知的障害)の教員に、コミュニケーション指導について質問紙法による意識調査を行った。その結果、特別支援学校教諭免許の有無、所属する学部、教育経験のある障害種などの差異に応じた意識の違いがあることが明らかになった。また、因子分析により、「コミュニケーション指導のスキルと知識」「新しいコミュニケーション指導法への意欲・関心」「参加につながるコミュニケーション指導の目標」「コミュニケーション指導への組織的な取り組み」の4つの因子が抽出された。さらに、共分散構造分析により因子間の因果関係について分析したところ、「組織的な取り組み」と「意欲・関心」が「スキルと知識」に、「スキルと知識」は「参加につながる目標」に影響していることが明らかとなった。