特殊教育学研究
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児童の学業適応感が学校生活適応感へ及ぼす影響の検討
―重回帰分析による再検討―
渡邉 はるか前川 久男
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2011 年 49 巻 4 号 p. 351-359

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抄録

本研究では、通常の学級に在籍する362名の定型発達児と33名の特別な教育的ニーズ(Special Educational Needs; 以下SENとする)のある児童に対して、学業適応感、学校生活適応感に関する質問紙調査を実施した。本研究の目的は、渡邉(2009)の尺度を改訂し、学業適応感が学校生活適応感へ与える影響の再検討およびSENの有無が学校生活適応感へ与える影響を検討することである。学業適応感は、因子分析の結果、学業満足感と学業困難感の2因子が抽出された。学校生活適応感に対する学業適応感の影響を検討するために重回帰分析をした結果、学業満足感の影響が確認され、学業困難感の影響はみられなかった。また、学校生活適応感の要因として、特別な教育的ニーズがあることの影響が示唆された。以上より、学校生活適応感に影響を及ぼす要因として、学業満足感に注目することができ、あらためて児童の学習面のニーズに注目する必要性が指摘できる。

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© 2011 日本特殊教育学会
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