特別支援学校における教師の教育課程に対する意識と影響要因

抄録

本研究では、特別支援学校の教師の教育課程に対する意識構造を明らかにするとともに、教育課程に対する意識と教師の教職経験年数や学校の教育目標、目指す子ども像の改善への関与との関連を検討することを目的とした。全国の肢体不自由特別支援学校（併置を含む）と病弱特別支援学校（併置を含む）115校の教師415名を分析対象として調査研究を実施した。教育課程に対する意識における因子分析の結果、「教育課程編成・改善に対する主体的な関わり」「教育課程編成の難しさ」「教育課程編成・改善に関与することへの困難」「教育課程の妥当性に対する不安」の4因子が抽出された。また、関連要因として、学校の教育目標、目指す子ども像の改善への関与の有無では4因子すべてに、教職経験年数では3因子に対して、有意な差が認められた。