徳島文理大学研究紀要
Online ISSN : 2432-4248
Print ISSN : 0286-9829
原著論文
食べる順番による血糖値および尿中インスリン量の変動に関する研究
藍場 元弘川東 美菜河野 友晴戎谷 有希藤本 侑希橋田 誠一
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2018 年 96 巻 p. 45-56

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抄録

【目的】食後高血糖は放置すると糖尿病を発症しやすく心血管疾患のリスクとなるため早期に改善しなくてはならない。食後血糖値の上昇は食品の食する順番によって抑制できることから簡便な指導法として広く導入されてきた。そのため本論文ではより効果的な食べる順番について検討を行った。【方法】 健康な学生を対象としご飯タンパク質野菜を用い摂取内容を変え実施した。摂食後血糖値と尿中インスリンを測定し食べる順番の効果を評価した。 【結果】野菜やタンパク質をご飯より前に摂取することにより血糖上昇の抑制がみられた。また尿中インスリン量はタンパク質の摂取により増加し野菜の摂取も尿中インスリン量が増加傾向となった。 【結論】タンパク質を多く含む食品や野菜をご飯の食べる前に摂取することにより食後高血糖が抑制されることが示された。また炭水化物以外の摂取でもインスリンの分泌が増加する可能性が示唆された。

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© 2018 著者
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