糖尿病
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症例報告
乳酸アシドーシスによる多臓器障害から救命し得た高齢2型糖尿病の1例
内藤 孝
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2006 年 49 巻 2 号 p. 145-150

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抄録
症例は80歳,男性.空腹時血糖340 mg/dl, HbA1c 13.2%に及ぶコントロール不良の未治療2型糖尿病で,38°C台の発熱,咳,痰,体幹から四肢に広がる皮疹を主訴に入院したが入院直後に悪寒,チアノーゼ,頻呼吸が出現し不穏状態に陥り乳酸アシドーシス(pH 7.137, 血中乳酸値74 mg/dl)が明らかとなった.診断後速やかに厳格な血糖コントロール,脱水の補正,アルカリ化などの治療を行い代謝異常が順調に改善したにもかかわらず,腎不全増悪,肝機能障害,膵逸脱酵素上昇,心房細動など多臓器障害を引き起こした.乳酸アシドーシスから臓器障害を生じる例はこれまでにも多数報告されているが,これほど多彩な臓器障害の報告は見当たらない.また発症後早い時期から乳酸アシドーシスの経過を追うことができたという意味でも貴重な症例と考えられた.
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© 2006 一般社団法人 日本糖尿病学会
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