糖尿病
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症例報告
抗アレルギー剤の併用で脱感作に成功した,即時型全身インスリンアレルギーの1例
川地 慎一武田 純
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2006 年 49 巻 6 号 p. 441-444

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抄録
49歳の2型糖尿病の男性.2000年にインスリン導入されたが自己中止となり,2001年6月に再開された.10月よりペンフィル®Nで掻痒をともなう局所の発赤を認めるようになった.徐々に増悪し,2002年1月に全身掻痒と呼吸苦が出現した.インスリン特異的IgEの上昇を認め,ヒトインスリンとプロタミンのいずれにも有意のアレルギー反応を認めたのでインスリンアレルギーと診断した.皮内テストでは各種インスリン製剤に即時型アレルギー反応を認めた.迅速脱感作が奏効しなかったので抗アレルギー剤を併用したところ,ペンフィル®Rとノボリン®Uに対する反応が抑制できたので,同療法にて退院となった.以降,皮下注射でアレルギーを認めなかった.2004年に特異的IgEの陰性を確認した上で,抗アレルギー剤を中止した.以後も再燃を認めず,脱感作に成功したと判断した.抗アレルギー剤の併用により脱感作できた稀有な全身インスリンアレルギーの症例である.
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© 2006 一般社団法人 日本糖尿病学会
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