糖尿病
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コメディカルコーナー・原著
わが国のフットケアの現状と課題
—社団法人日本糖尿病学会認定教育施設の実態調査より—
瀬戸 奈津子和田 幹子
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キーワード: フットケア, 糖尿病ケア
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2008 年 51 巻 4 号 p. 347-356

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抄録

わが国のフットケアの現状と課題を明らかにするために,社団法人日本糖尿病学会認定教育施設を対象に,フットケア活動の実態を郵送法により質問紙調査した(399部配布・278部回収:回収率69.7%).84%の施設が「フットケアを実施している」と答え,主にフットケアを行っている職種は,「看護師」「内科医」「皮膚科医」の順に多かった.また,《検査》《処置》《ケア》のいくつかの項目に職種とフットケア内容の深い関係がみられた.フットケアの工夫点として,『システムの工夫』『問診内容の工夫』『自己管理につなげる工夫』『自己管理への働きかけの工夫』『信頼関係作りへの工夫』『手技の工夫』等がみられ,フットケアの困難点として「人手不足」「時間不足」「施設整備の不足」「医療スタッフの知識不足」という意見が多くみられた.フットケアに対する今後の抱負として〈技術の向上・獲得〉〈スタッフの育成〉〈システムづくり〉等がみられた.これらの結果から,わが国のフットケアの現状と課題が明らかになり,看護師によるフットケアの確立に向けて多くの示唆を得た.

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© 2008 一般社団法人 日本糖尿病学会
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