2009 年 52 巻 2 号 p. 93-101
全国の労災病院勤労者予防医療センター9施設において,メタボリックシンドローム400名と年齢,性を一致させた健常対照群399名にアンケートを行い,メタボリックシンドロームの幼少時の行動学的特徴,現在の食行動ならびにそれらの関連を検討した.メタボリックシンドロームと関連する幼少時の要因は,男性では,「肥満」,「大食」,「野菜を摂取しない」,「きまったスポーツをしていた」ことであり,女性では,「肥満」,「きまったスポーツをしていた」ことであった.さらに,これら幼少時の行動特性は,メタボリックシンドロームと関連する現在の不健康な食行動と関連がみられた.本研究は,メタボリックシンドロームの幼少時の行動と現在の食行動異常に関連があることを示した.