抄録
治療行動より仕事を優先する傾向にある2型糖尿病の男性患者に対し,計画的行動理論をもとに考案した「行動意思」を促進する教育プログラムを個別に実施し,その有効性を評価した.クリニックに通院中の壮年期の男性35名を無作為に,教育プログラムを実施した介入群(n=17)と対照群(n=18)に振り分け,実施前後の効果を「糖尿病自己管理」と「糖尿病自己効力」尺度と,生理学的指標の値の変化で検討した.介入群の「糖尿病自己管理」と「糖尿病自己効力」尺度の得点とBMI, FPG, HbA1c, HDL-Cは有意に改善し,対照群はすべての項目において改善が認められなかった.介入群のFPG, HbA1cは対照群に比し有意に低下した.本教育プログラムは,通院中の壮年期男性患者の「行動意思」を促進し,血糖自己管理行動と代謝コントロールの改善に効果的であった.