糖尿病
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コメディカルコーナー・原著
食事・運動療法中の2型糖尿病患者における心理特性とHbA1c値との関連
向笠 京子橋本 佐由理中島 茂金城 瑞樹宗像 恒次
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2010 年 53 巻 10 号 p. 772-777

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抄録
行動科学の観点から,ストレス耐性などに関与する個人の心理特性に焦点をあて,食事・運動療法中の2型糖尿病患者における心理特性とHbA1c値との関連について明らかにすることを目的とした.外来通院中の患者を対象に,自記式質問紙調査を行った(有効回収率70.8%).食事・運動療法群を抽出し,検討した結果,初診時と比較し,調査時点でHbA1c値が悪化した群は,改善した群に比べ,自己憐憫度(自分を憐れみ逃避行動で対処する特性)が有意に高かった.次に,両群の中で血糖コントロールの悪い症例を抽出し,各心理特性とHbA1c値について,相関分析を行った結果,HbA1c値と感情認知困難度(自分の感情を抑える特性)との間に,有意な正の相関が認められた.自己憐憫度や感情認知困難度の高いストレスを溜めやすい特性が,HbA1c値に関与していると推測され,ストレス耐性を強化する行動変容支援が,HbA1c値の改善につながる可能性が示唆された.
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© 2010 一般社団法人 日本糖尿病学会
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