糖尿病
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症例報告
1型糖尿病の家族歴を有し,GAD抗体陰性かつIA-2抗体陽性を呈した中年発症1型糖尿病の1例
浅野 美智子利根 淳仁片山 晶博古城 真秀子樋口 千草塚本 啓子伊勢田 泉肥田 和之上江洲 篤郎四方 賢一
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キーワード: IA-2抗体, 1型糖尿病, HLA, 家族歴
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2010 年 53 巻 3 号 p. 174-179

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抄録

症例は50歳男性.2人姉妹の次女(14歳)が1型糖尿病にてインスリン治療中.2008年4月の検診でHbA1C 6.2%を指摘され,同年7月頃より多尿,体重減少が出現し,近医を受診した際,HbA1C 10.3%,随時血糖値463 mg/dlと高値を認めたため紹介入院.尿中CPR 21.9 μg/日,グルカゴン負荷試験でCPR(前値)0.2-(6分値)0.4 ng/mlと内因性インスリン分泌の低下を認め,強化インスリン療法を導入した.GAD抗体は陰性であったがIA-2抗体は9.1 U/mlと高値であり,1型糖尿病と診断した.HLAタイピングはDRB1*010101および090102を有し,次女のHLAハプロタイプと一致した.成人発症のGAD抗体陰性かつIA-2抗体陽性の1型糖尿病で,かつ1型糖尿病の家族歴を有する興味深い症例を経験したので報告する.

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© 2010 一般社団法人 日本糖尿病学会
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