糖尿病
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短報
多種還元物質含有輸入ハンドクリームの血糖自己測定値への影響
藤崎 夏子尾辻 真由美簑部 町子肥後 あかね後藤 隆彦赤尾 綾子三反 陽子中村 由美子田上 さとみ中重 敬子小木曽 和磨郡山 暢之
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2013 年 56 巻 9 号 p. 666-669

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抄録

糖尿病治療において,簡易血糖測定器での自己測定による血糖値のモニタリングは有意義である.様々な要因で測定値が影響を受けることが知られているが,外用品を原因とする報告は認められない.我々は,高濃度のアスコルビン酸と各種還元物質を含有した輸入ハンドクリームによって,血糖値が偽低値を示した2型糖尿病の症例を経験し,健常成人10名での血糖値への影響と簡易血糖測定器における比色法と酵素電極法との間での差異について検討した.血糖値は,クリーム塗布前に比して塗布後に,比色法で有意な低値(p=0.005),酵素電極法で有意な高値(p=0.005)が確認された.流水洗浄で塗布前と有意差の無いレベルに回復したが,アルコール綿での拭き取りでは不充分であった.血糖自己測定においては,還元物質を含有する外用品使用の有無についての問診や,それらの影響に関する知識と流水での手洗いの重要性の啓蒙が必要である.

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© 2013 一般社団法人 日本糖尿病学会
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