ペマフィブラートは,血中中性脂肪の低下に加え,non-alcoholic fatty liver disease(NAFLD)患者の肝機能と肝線維化の改善が報告されている.本研究では,高中性脂肪血症を有する2型糖尿病患者32例における,ペマフィブラートの中性脂肪に対する1年間の効果を検討するとともに,NAFLD患者14例に対する肝機能への影響を検討した.ペマフィブラート0.2 mg/日投与により,1年後有意に中性脂肪,AST,ALT,γ-GTPの低下を認めた.NAFLD患者では,ペマフィブラートによりALTは2か月後,1年後有意に低下した.ALTの変化量は,ペマフィブラート投与前のHbA1c,AST,ALTと有意な相関関係を認めた.高中性脂肪血症を有する2型糖尿病患者に対するペマフィブラートの投与は,1年間に渡って中性脂肪を低下させるとともに,NAFLD患者の肝機能も改善した.