2021 年 64 巻 7 号 p. 377-380
他動式体幹運動機器が糖代謝に及ぼす影響について,正常血糖クランプ法により検討を加えた.被験者は健常者9名(男性6名,女性3名)で,インスリン作用の指標となるグルコース注入率(Glucose Infusion Rate:GIR)は,安静時に比して本機器を使用した運動後(30分)では有意に増大し(p<0.05),運動終了30分後には,安静時程度のレベルとなった.本機器による運動は,腹部や大腿周囲,体幹深層筋群の筋収縮が誘発され,エネルギー消費が高まり,骨格筋への糖取り込みが亢進することを示唆している.