糖尿病
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自然発症糖尿病モデルWBN/Kobラットに関する研究 (第三報)
腎病変について
森 豊横山 淳一西村 正彦蔵田 英明三浦 順子野村 幸史宇都宮 一典池田 義雄
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1988 年 31 巻 12 号 p. 909-915

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抄録

膵内・外分泌障宵を示す自然発症糖尿病モデルにおける腎障害について自然経過および形態学的に観察した.
糖尿病発症ラットは生後13~24ヵ月齢において未発症雄性ラット, 対照Wistarラットに比して有意に尿中タンパク質排泄量は増加しており, 電気泳動でこのタンパク質はアルブミンと考えられた.また, 尿中NAG排泄量も糖尿病発症ラットにおいて有意に上昇していた.病理組織学的には, 生後12ヵ月齢頃より電顕的に糸球体基底膜の肥厚が, 17ヵ月齢では光顕的に糸球体メサンギウム領域の拡人が観察され顕著なびまん性糸球体硬化症の像を呈した.免疫組織学的にはIgGの沈着が糸球体基底膜にみられた.なお, 生後24ヵ月齢においても糸球体に結節性病変はみられず, 血清クレアチニン値の上昇も認めなかった.以上, WBN/Kobラットは糖尿病性腎症の疾患モデルとして有用と考えられた.

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© 社団法人 日本糖尿病学会
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