糖尿病
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清涼飲料水ケトーシスにおけるインスリン分泌能とインスリン感受性の検討
治療に伴う変化
山口 康平今野 由美萱島 徹橋口 恭博
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1996 年 39 巻 3 号 p. 197-203

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抄録

ケトーシスにて発症した肥満を伴うインスリン非依存型糖尿病で, 清涼飲料水の過剰摂取を除けば明かな誘因のない6例を対象とした. 全例とも過去に糖尿病の指摘はない. 入院時のHbA1cは10.4-12.8%, 全例尿ケトン体は強陽性, 動脈血pHは1例のみで7.14とアシドーシスであった. 全例でインスリン療法を行い, 22-29日間の使用により, インスリン療法より離脱できた.治療前後の尿中C-ペプチド排出量は1例で5→37μg/dayと増加したが, 他の例では大きな変化はなかった. 4例においてソマトスタチン, インスリン, ブドウ糖の持続点滴150分の血糖値を以てインスリン感受性の指標とする検査を行ったが, その値は治療前後で改善した (322±87→84±38mg/dl). 清涼飲料水ケトーシスでは, 相対的なインスリン分泌能の低下にインスリン感受性の低下が加わっており, これがケトーシスの成立に重要な役割を果たしているのではないかと推察される.

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© 社団法人 日本糖尿病学会
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