糖尿病
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急性呼吸窮迫症候群, rhabdomyolysis, DICを合併した糖尿病性ケトアシドーシスの1救命例
中村 典雄北沢 勉堀 宏之宇野 立人村上 史峰山崎 勝也佐藤 啓手丸 理恵石倉 裕子鷹田 美智代笹岡 利安浦風 雅春大角 誠治小林 正
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1998 年 41 巻 7 号 p. 531-537

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抄録

症例は36歳の男性, 来院時血糖値973mg/dl, 尿ケトン強陽性, 著明な代謝性アシドーシスを認め, 糖尿病性ケトアシドーシス (DKA) と診断した. また来院時胸部X線上両側下肺野中心に浸潤影認め, 当初両側肺炎を合併しているものと考えたが, その後急速に呼吸状態が悪化し入院6時間後にはレスピレーター管理となった. 急性呼吸窮迫症候群 (ARDS) と考え, PEEPを含む機械的換気, ステロイドパルス療法にて対応した. またrhabdomyolysisから急性腎不全となり, DICも併発した. これらに対して血液透析, 蛋白分解酵素阻害剤等を投与し, 徐々に状態は改善した. 本例のようにDKAにARDSを合併し救命し得た例は非常に稀であり, 適切な呼吸管理とともに合併症に対する迅速な対応が重要であると考えられた.

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© 社団法人 日本糖尿病学会
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