抄録
1.各種有機酸塩および酸性アミノ酸は塩濃度が高い時に変性防止効果があった.2.ジアミノ酸のリジンは塩濃度に余り関係なく効果を示した.3.飽和の脂肪酸(NaOOC-(CH_2)n-COONa)でぱ特定のnの数のものに効果が認められた.また,その効果とnの数との効果の関係は塩濃度により違っていた.4.フマール酸とマレイン酸では塩濃度に関係なくシス型のマレイン酸に効果があり,マレイン酸自身の効果は無塩より加塩の方が効果があった.なお,本研究に際して実験の御指導をいただきました高知大学志水教授,上智大学松本教授,さらに本研究のすり身の試作に御協力下さいました全国冷凍魚肉協会研究所々長武田先生および古田研究員にお礼を申し上げますとともに本発表を許可して下さいました上野製薬株式会社研究所々長の上野隆三社長に御礼を申し上げます.